9発目・牛丼食べたい
私は吉野家派。JDです。
米国産牛肉の輸入がストップし、吉野家の牛丼が食べられなくなって以来、牛丼を封印している。「牛丼くらいなら他所でも食えるだろう?」という声もあるだろうが、私は断じて吉野家でしか牛丼は食わない(「牛丼一筋」に対する敬意なのかどうかは本人にも判らない)。つまらない意地かも知れないが、要するにコレは「願掛け」の一種であり、おそらく私と同じ事をしている人は多いだろう。
前述の通り、未だに牛丼は(一時的なものを除いて)復活していないわけで、現在の吉野家は知恵を絞って牛丼に代わるメニューを展開しつつ、何とか生きている、といった印象だ。今のところ世間に流通している海外産牛肉の多くは豪州産のようだが、豪州産はサシの具合とか肉質とかが米国産とけっこう違うようで、吉野家はこれを使うのを拒んでいる。まぁ、個人的には「別メニューを考える頭があるのなら、何で豪州産の牛肉で美味しい牛丼を作れないんだろうか」などと思ってもいないこともないのだが。
とりあえず、多くの牛丼ファンが牛肉の輸入再開を待ち望んでいる(はず)なのだが、今回アメリカで、またもBSEの疑いのある牛が見つかった。だがこちら側の農水省は意外と冷静とか。どうやら、牛肉の輸入再開に際して、一定のリスクを既に織り込み済らしいのだ。ぶっちゃけた話、危険な食品が日本国内に流通するのを農水省が容認した、という事。まったく、かんきつ類の時といい外米の時といい、農水省のお役人方は売国奴か?
いや、一応連中も、今回は少しは考えているようだ。農水省は外食産業を対象に、メニューの原産地表示を求めるガイドラインをまとめたようだ。ただ、今のところ罰則など法的拘束力はないようで、どこまで浸透させることができるのかが課題、との事。食品の安全が求められている今、お役所と業界団体様の良心に少しでも期待したいところだが。
…いっその事、米国産の牛肉に関しては、原産国表示を義務付けた上で(無論法的拘束力も)、輸入を再開させるというのはどうだろうか。(最近はクソほどの役にも立たない)アメリカに対して一応の面目も立つし、国内でも喜ぶ人間は大勢いる。つまるところ、安全性云々に関しては消費者に一任するのだ…今流行の「自己責任」というヤツで。
別にかんきつ類や外米の前例があるのだから(防カビ剤の危険性など、当時の情報開示は十分でなかったが)、輸入の解禁自体については問題ないだろう。あとは消費者だ。とにかく、消費者はもう少し賢くなくてはならないだろう。考えの足りない方々は、BSEやらガンやらで早死にして下さい…とまでは言い過ぎか?
実際問題、輸入が再開されようが、買い手が付かなければ取引は成立しないわけで、そして市場原理からすれば、品質の悪いものが売れないのは当たり前。今回のBSE問題に関しては、アメリカ側が牛肉の検査体制を十分に強化する、というのが最善の解決法であるが、それを消費者の側から突きつけるのだ。アンタらの牛肉が売れないのは、アンタらの努力が足りないからだ、と。それが資本主義というものだ。
かつて、海原御大はこう語っている。「物を食べることの本義は、体を養い気を養うことだ。美味のために食べ物で冒険をすることは、物を食べることの本義に反する」と。アンタも毒のあるフグとかを食べてるじゃん!…なんてツッコミはおいといて、危険かも知れない物を食べるのは賢い行為ではないが、危険性を十分理解した上でそういった物を食べるのであれは、それは愚かというのでもないだろう。
近い将来、間違いなく米国産牛肉の輸入は再開され、吉野家の牛丼に再び会えるのもそう遠いことではない。その日を待ち望む者として、そうした覚悟は常に持ち合わせておきたいものだ。そして願わくば、覚悟の必要などない、安全な食品を。
それにしても、怪しい牛が見つかったばかりだってのに、何の遠慮もなく牛肉輸入の再開を迫るメリケン野郎どもってのは、まったくどんな神経をしているのか。もしかしたら連中の脳ミソって、とっくにスポンジ状になってたりして。
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