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2006年4月22日

戦いは終わらせない

日韓協議合意…韓国は名称提案せず、日本は調査中止

 結局「問題の先送り」でヘタレたか…できれば一度きりで決着をつけてもらいたかったが、「海洋調査」というカードが予想以上に効果的である事が判ったので、今回は貸しを作っとくという形にしておくか。次の戦いは来月に行われるであろうEEZ境界画定に関する交渉か、あるいは6月の国際会議か。

 あと今回の一件に関して個人的に注目したいのが、一昨日の記事でも取り上げた「韓国が『海洋条約拒否宣言書』を国連に提出した」というニュース。韓国がわざわざ国連に「日韓間で紛争が起こってますよ~」と上奏したワケで、しかも「ウリたちは国際法を無視しますけど、見逃して下さいね~」というどーしよーもない内容。いくら事なかれ主義の国連とはいえ、これにOKを出したらそれこそ大問題だろう。日本には「国連分担金の削減」というカードもあるわけだし。

 しかもコチラによると、「韓国が『海洋条約拒否宣言書』を提出した事により日本は『国際海洋法』より拘束力のある『国際連合憲章』を持ち出す事が出来るようになった」らしい。

(以後、リンク先より転載)

韓国は日本の策略にはまって、竹島紛争を「国際海洋法」より上の「国際連合憲章」のレベルに押し上げちゃったんだよ。

以下の条文を読むとよくわかるが、日本が竹島紛争を国際連合憲章の採択の場に押し上げる事ができれば、韓国の立場は非常に厳しいものになる。

第33条〔平和的解決の義務〕

1 いかなる紛争でもその継続が国際の平和及び安全の維持を危くする虞のあるものについては、その当事者は、まず第一に、交渉、審査、仲介、調停、仲裁裁判、司法的解決、地域的機関又は地域的取極の利用その他の当事者が選ぶ平和的手段による解決を求めなければならない。
2 安全保障理事会は、必要と認めるときは、当事者に対して、その紛争を前記の手段によって解決するように要請する。

■第34条〔調査〕

安全保障理事会は、いかなる紛争についても、国際的摩擦に導き又は紛争を発生させる虞のあるいかなる事態についても、その紛争又は事態の継続が国際の平和及び安全の維持を危くする虞があるかどうかを決定するために調査することができる。

■第35条〔提訴〕

1 国際連合加盟国は、いかなる紛争についても、第34条に掲げる性質のいかなる事態についても、安全保障理事会又は総会の注意を促すことができる。

■第36条〔調整の手続と方法の勧告〕

1 安全保障理事会は、第33条に掲げる性質の紛争又は同様の性質の事態のいかなる段階においても、適当な調整の手続又は方法を勧告することができる。

■ 第33条に掲げる性質の紛争の当事者は、同条に示す手段によってこの紛争を解決することができなかったときは、これを安全保障理事会に付託しなければならない。

2 安全保障理事会は、紛争の継続が国際の平和及び安全の維持を危くする虞が実際にあると認めるときは、第36条に基く行動をとるか、適当と認める解決条件を勧告するかのいずれかを決定しなければならない。

■第38条〔合意による付託〕

第33条から第37条までの規程かかわらず、安全保障理事会は、いかなる紛争についても、すべての紛争当事者が要請すれば、その平和的解決のためにこの当事者に対して勧告をすることができる。

要するに韓国は、日本の策略にはまって紛争解決の舞台を、更に高いレベルにしてしまったんだよ。

(転載ここまで)

 韓国が書類を提出したのは、日本が問題を国際司法機関へ持ち込むのに対抗したもので、要は韓国側が勝手に行ったものである。連中は問題に先手を打ったつもりで、その実墓穴を掘っていたという訳か。今後がますます楽しみである。

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