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2007年1月25日

子ども新聞ならまだしも

『美しい国』と『美国』と(東京新聞 1/24付)

【「美しい国へ」-この言葉を聞くたび、何かこそばゆい感じがする。安倍晋三首相が就任して四カ月が過ぎた。年頭記者会見や先の自民党大会でも「美しい」を連発したが、慣れるどころか、ますます違和感を覚える。

 この形容詞は、極めて抽象的で情緒的な言葉だ。「美しい」に反対する人はいないだろうが、何を美しいと見るかは一人一人異なる。中学校の作文ならともかく、国家運営の最高責任者が使うにはふさわしくないのではないか。

 いま世の中を見渡せば、所得格差の拡大、教育の荒廃、治安の悪化など、ぎすぎすして落ち着きがない。国民は安心して暮らせる日本や世界を求めている。そんな時、「美しい国へ」と言われても、落差が大きすぎて戸惑うばかりだ。内閣支持率低下の一因はここにもある。まして、タカ派、硬派のはずの安倍首相が口にすると「勇ましさ」を隠すためかと勘ぐりたくなる。

 もう一つ加えると、筆者は韓国にいたことがあるせいか「美しい国」というと「美国」を連想してしまう。韓国語で「米国」のことだ。中国語でも同様に使う。

 安倍首相は、防衛庁を防衛省に昇格させ、集団的自衛権の行使に意欲をみせ、憲法改正を強調する。「戦後レジーム(体制)からの脱却」というが、かねて米国が強く日本に求めてきた安保政策と一致する。首相が強調する「成長優先戦略」は、競争重視の新自由主義、米国流グローバル化に沿った政策である。これでは「美しい国へ」ではなく「美国へ」とならないか。

 今週末には初めての施政方針演説。せめてカタカナ語を極力減らし、美しい日本語でお願いしたい】

 スペイン語で数字の5を「チンコ」と発音するのは割と有名だが、まさかそんなんで喜ぶ消防や厨房と同じレベルの人間が報道機関に…って、東京新聞だっけか。じゃあ驚かねーや。

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