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2007年1月13日

語るなよ、偽善者

日欧安保関係 過大な期待抱かせるな

【日本の安全保障上、欧州との協力を強化する意識は大切だが、北大西洋条約機構(NATO)と自衛隊の連携には限界がある。安倍晋三首相の演説で欧州に過大な期待を抱かせたのでは困る。

 安倍首相が、NATOの最高意思決定機関である北大西洋理事会(NAC)に日本の首相として初めて出席した。この出来事は、新段階へ向かう日欧安全保障関係の動きを、強く印象付ける。

 冷戦中のNATOは、旧東陣営の侵攻に備えるため、欧州が米国とともに構築した軍事同盟だった。それが、想定した脅威が消滅すると、NATOは昨年十一月の首脳会合で、域外の日本、オーストラリアなどを連絡調整対象国(コンタクト国)と位置づけ、連携を拡大しようという新戦略を打ち出した。

 この背景には、アフガニスタンなど、欧州の外の地域で世界の平和にかかわる混乱が発生した場合、NATOも友好国と連携して対応しようという視野の拡大がある。米国の外交がイラク問題の処理を重荷としつつある一方、イランの核開発疑惑の解決などをめぐる欧州の役割は、重みを増している。

 日本は、テロとの戦いでは海上自衛隊のインド洋派遣に踏み切り、米国だけでなく英国、フランスなど欧州各国海軍の艦艇にも燃料を補給した。北朝鮮の核開発、中国に対する武器売却、国連安全保障理事会の常任理事国入りといった日本の安全に関係する問題では、逆に欧州の側に協力を求める立場になる。

 日欧間の安保関係は、大きな流れとしては緊密の度を強めるべきだ。安倍首相がNACで演説し、国際社会の重要課題の解決に向け「これまで以上に互いの能力を発揮してともに行動すべきだ」と呼びかけた訴えは、理解できないわけではない。

 ただし、集団的自衛権を基盤とする欧米の同盟と、憲法で武力行使を禁じられている日本では、行動の内容や範囲に違いがあって当然だ。

 自衛隊の海外派遣については、日本は個別事例の性格や危険性を吟味し、慎重に可否を議論、判断してきた。安倍首相が「いまや日本人は国際的な平和と安定のためなら、自衛隊が海外での活動を行うことをためらわない」と言い切った表現は、勇ましさが過ぎるのではないか。

 欧州がアフガニスタンの安定のため域外国の支援を期待しても、テロが多発する現在の情勢下では、陸上自衛隊の派遣はきわめて難しい。日本の「これまで以上の能力の発揮」は当面、資金協力のあり方など非軍事的分野で研究を深めるべきだ】

 世界の平和なくして日本の平和は成り立たない。国際社会との連携なくして日本は生きていけない。確かに、平和を掲げて戦争を行ったものの泥沼の状況に陥った、イラクのような事態を招くのは避けなくてはならないが、防衛庁が省に昇格し、自衛隊がより広範な任務を行えるようになった今、日本は外交というものについてより深く考えを巡らさねばならない時である。その議論をほんの入り口の段階でやめさせようなどと、サヨはホント愚かとしか言いようがない。

 昨今この国では「平和」という看板を掲げた連中をあちこちで見かけるが、どうせ奴らのホンネは「自分たちだけが平和ならそれでいい」なんてところだろうがね。

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