東京新聞コラム6/29~入管が厳しいと困る人々
東京新聞「本音のコラム」6/29付
厳しい入管制度 堤未果
【先日ニューヨーク在住の中国系ジャーナリストから「日本もアメリカと同じ人権侵害国だ」という内容のメールが届いた。彼女は今月初め成田の入管で拘束され数時間にわたる尋問を受けたという。「中国で人権や政治批判記事を書けば『国家転覆罪』で投獄される。チベット問題で海外メディアを規制する中国政府を批判した日本の国民は、自国の政府が何をしているのか知っているのか?」
アメリカがテロ防止の目的で海外からの入国者を厳しく取り締まっているように、日本も「テロリストの入国を水際で防ぐ」ため去年十一月から来日した外国人に指紋採取と顔写真撮影を義務づける新入管制度を導入した。これにより外国人記者や活動家が成田の入管で不当に拘束されるケースが頻発し、世界中のジャーナリストから批判の声が上がっている。特にG8目的の入国者には二十四時間の事情聴取と、更にサミットに反対する立場の外国人には入国拒否も辞さない方針がとられている。先週成田で拘束された香港出身の記者達が二十四時間食事も与えられず拘束された件で市民メディア団体らは法務省に対し抗議活動を行うという。ジャーナリストは歴史の眼だ。彼らを守るために不可欠なのは「ようこそ日本へ!」のポスターの下で一体何が行われているのかを、国民がまず正確に知る事ではないか】
国民の安全を守るためであれば、入管は厳しければ厳しいほどいいのではないかと思うのですが、それが何か問題なんでしょうか?
冒頭の「中国系ジャーナリスト」とやらも量りかねます。「成田でとっ捕まって尋問を受けた」というのには、何かちゃんとした理由があっての事なのではないでしょうか?まさか入管にしても、入国者に何の問題もなければそこまでの処置はしないでしょう。アメリカを「人権侵害国」と呼んでいるあたりに何かカギがありそうですが、詳細はサッパリ判りません(しかし、その「人権侵害国」とやらに在住しているのはどういうワケですか?)。
また、チベット問題に絡めて日本を批判している部分でも、ではこのジャーナリスト本人は、チベット問題についてどう考えておられるのでしょう?チベット問題では中国国内はおろか、マトモな情報が入っているであろう海外の中国人も、その多くが「正しいのは中国の方である」と語っていました。このジャーナリストが仮にそれらの中国人と同じ主張をしていたのであれば、ここで日本人が批判されるいわれは全くないですね。まぁその点についても何も書かれていませんので、判断はできませんがね。
ま、自分で「ジャーナリストは歴史の眼」なんて言っちゃうあたりで失笑モノですし、胡散臭い自称ジャーナリストが跳梁跋扈しているこの日本で連中を守ってやろうなんて気はさらさら起きませんが、それでも「国民の生活や安全を守るために、見えないところでどういう人々がどういう活動を行っているのか」という点については、国民はもっと実態を知る必要があると思いますね。昔から日本は「水と安全はタダ」なんて言われてきましたが、それは大きな勘違いで、実際には水だったら上下水場、安全では警察や入管・自衛隊など、それらを管理する人間がいてこそ安心して利用する事ができたのですから。左巻きの方々はよく「憲法9条のおかげで日本は平和でいられた」なんて事を仰いますが、彼らはそうした人々の陰ながらの努力について、何か感じ入るような事はないんでしょうかねぇ?
…それにしても、「何もやましい所がないのであれば、写真の1枚や指紋採取くらい応じてやってもいいんじゃないか」とも思うんですけど、こういう思考ってひょっとしたら日本人くらいしかしないんでしょうか。ご存知ならどなたか教えて下さい。
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