東京新聞社説9/26~不安の理由は「原子力」ではなくて
【米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に原子力空母が初配備された。米側は太鼓判を押すが、米軍任せの安全管理では住民の不安はぬぐえない。万が一の事故回避へ、政府の積極的関与が不可欠だ。
数十機の艦載機と「はじめまして」の人文字を甲板に載せて、原子力空母「ジョージ・ワシントン」が二十五日、横須賀基地に入港した。全長は東京タワーに匹敵する約三百三十二メートル。乗員約六千人。洋上の町が米国からやってきたようなものだ。小型の原子力発電所に相当する二基の原子炉を携えて。
基地内では、歓迎式典が行われる一方、市民グループらは「原子力空母はいらない」との横断幕を掲げて抗議活動を続けた。「浮かぶ原発」への懸念の根強さをあらためて示した格好だ。日米両政府は厳粛に受け止めるべきだろう。
今回の配備は通常型空母「キティホーク」の退役に伴うものだ。アフガニスタン、イラク情勢などを見据え、西太平洋から中東までの広範囲な地域を機動性の高い空母でカバーしたいという米側の世界戦略に沿っての交代となった。
麻生太郎首相は「われわれの周辺は朝鮮半島はじめ、難しい状況にある。日米安全保障条約の観点からも非常に良いことだ」と評価した。「世界の中の日米同盟」を自負する両政府にとっては象徴としての位置付けになろう。
問題なのは、そのことで基地を抱える地元が負担を強いられかねないという点だ。放射能漏れの事故は断固あってはならない。対策は万全といえるのか。
米海軍は過去五十年以上、人体に悪影響を与える事故を起こしていないとアピール。原子炉の修理も日本で行わないとしている。横須賀市は安全管理体制の強化などを条件に容認した経緯がある。
ただ、軍事機密の名のもとに原子炉の詳細なデータは明らかにされず、立ち入り調査することもできない。住民の安全に責任を負うべき政府の行動に多大な制約が課せられているのが実情だ。
ジョージ・ワシントンは五月にたばこの不始末で火災を起こしたばかりだ。米原子力潜水艦が放射能漏れを起こしていたことも発覚した。米海軍の規律が緩む中、「安全」と言われても簡単に納得できるはずがない。
日米同盟強化の余波で、国民が不安感を抱くのであれば本末転倒だ。政府の関与が決定的に足りない。情報公開や安全性の検証へ米側にもっと注文をつけるべきだ】
今回の「ジョージ・ワシントン」の件について昨日からのマスゴミの報道を見ていると、原子力空母の配備を拒む理由としてはどうも「原子炉の安全性が不透明だから」という論調が多いようです。ですが、マスゴミ&市民団体(自称)の皆様方としましては、おそらく通常動力の空母がやってきたり、アメリカ側が原子炉の安全性をキッチリ公開したとしても、何のかんのと理由をつけて同じような批判や反対デモを行うのでしょうね。要は彼ら、根本的には日本やアメリカの軍隊が嫌いなだけなんですから(笑)。
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コメント
安全論議はひとまず
空母の重心が非常に高い位置であることに注目していただいて
物理的にはひっくり返るはずなのにひっくり返らないというその理由を考えて欲しいらしいのです。
天使力といいかえたらどうでしょうか?
当方ブログその種の笑える単純な話あります
一読いただければ幸いです。
投稿: chez_vouse4 | 2008年10月 3日 20時16分