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2010年10月28日

それは楽しんでる場合じゃないだろ?

北京 報道規制する職人技

【いきなりテレビ画面が真っ暗になった。ノーベル平和賞が中国の民主活動家、劉暁波氏に決まったことを報じるNHKニュースを見ていた時のことだ。

 過去にもチベット問題や天安門事件関連など、中国にとって都合の悪いニュースが海外のテレビで流れるたびに放映は中断。定期購読している香港紙などが、配達されなかったことだってある。

 今さら中断に驚きはない。しかし中断のタイミングには驚きもある。一般的には劉氏関連のニュースが十秒ほど流れてから中断され、次のニュースの途中で再開されるのがパターン。しかし時には、前のニュースが終了すると突然中断、問題報道が終了した途端に再開される。

 まるで職人技。職務に忠実な担当者はおそらく手に汗を握りながら、中断のタイミングを見計らっているのだろう。真っ暗なテレビ画面を、こんなふうに楽しめるのも報道規制に躍起な中国ならではかもしれない

 「職人技だ」などと褒めてる場合ですか。日本でこういう国家権力による人権抑圧や、ましてや報道規制なんかされた日には、間違いなくマスコミの皆さんは怒り狂うのでしょうに。中国だったら「報道規制も楽しめる」とか「今さら中断に驚きはない」とか、ちょっと感覚がおかしくなってるんじゃありませんか?

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