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2010年11月24日

どちらがより黒い?

名古屋市議会のリコール署名、法定数に達せず

【名古屋市の河村たかし市長が主導する市議会の解散請求(リコール)で、市選挙管理委員会は24日、再審査で1か月遅れになっていた署名の審査結果を発表した。

 その結果、有効署名数は計35万3791人分となり、解散の是非を問う住民投票の手続きに必要な法定数(36万5795人)には達しなかった。

 無効署名数は今月17日、約3万6000人分が発表されたが、署名の重複や選挙人名簿に登録がないことなどを理由に約7万5000人分が追加され、計11万1811人分となった。無効率は24%。

 各区役所ではあす25日から、署名簿を一般に公開する「縦覧」が始まり、異議申し立ての受け付け・審査を経て、有効署名数が確定するのは12月中旬。ここで法定数をクリアしていれば、署名活動をした市長の支援団体側は5日以内に住民投票の本請求を行うことができる。

 結果を聞いた河村市長は「民主主義の恐るべき危機だ」と険しい表情で語った。

 支援団体は先月4日、約46万5000人分の署名を提出。しかし、署名を集めた「受任者」欄が空白だった署名簿が多数見つかり、選管が「収集方法に疑問がある」と、約11万5000人分の再審査を決め、審査期間も延長していた】

【参考】名古屋市議会:リコール審査延長 なぜ疑問視の署名大量に

【名古屋市議会の解散請求(リコール)運動は、署名総数46万5594人のうち受任者欄が未記入の約11万4000人分の有効性が疑問視され、選管の審査が1カ月延長される事態になった。署名を集めた河村たかし市長の支援団体は「市選管の暴挙だ。委員に元市議が多く、中立でない」と反発。リコール運動を巡る混迷は深まるばかりで、識者からは「選管に抗議すると問題がぼやける。チェックを堂々と受けて」との声も出ている。

 なぜ疑問視される署名が大量に出たのか。市選管事務局が「受任者欄が未記入の署名簿は、請求代表者が集めたとして扱うことになるだろう」と事前に団体側に説明したことが影響している。

 署名集めの中心になった受任者には約4万5000人が登録された。署名簿の受任者欄に氏名と住所を記入する必要がある。一方、計10人の請求代表者が集めた署名簿は受任者欄に記入する必要がない。受任者が集められるのは自分が住む区の人の署名だけだが、請求代表者は市内全域の署名を集められる。

 支援団体幹部は「受任者欄が記入漏れでも有効と考え、そのままにしたケースが少なくない」と話す。一方、市選管事務局は「記入漏れは本来無効。そのまま出していいという説明はしていない」と釈明するが、当初の説明が混乱を招いたことは否定できない。また、受任者の中には「街頭署名は受任者欄に記入する必要がないと団体から言われた」「他の区の署名は受任者欄を書かずに集めろと聞いた」と話す人もおり、明らかな誤解も広がっていたようだ。

 支援団体は「審査延長は地方自治法違反。法的措置を取る」と主張する。延長を認めず審査を終結させる仮処分申請は「できれば週内に行う」(団体側の弁護士)方針だが、他自治体にも審査期間を延長した前例がある。審査延長にかかる費用3000万円を「無駄遣い」として住民監査請求をしても、結論が出る前に署名の審査が終わってしまう。支援団体は、抗議文や公開質問状の提出などをしながら、選管への対抗手段を模索している。

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 ある市選管委員は「10人の請求代表者が集めた署名は多くても全体の1割程度」とみていた。しかし、審査では受任者欄が空白の署名簿が続々と見つかった。請求代表者が集めたのはほとんどが街頭署名だが、受任者欄未記入の署名簿は「印鑑を押してある署名が多かったり、署名日が飛び飛び」(伊藤年一委員長)など街頭署名とみなすには不自然なケースが目立った。

 「署名全体の信ぴょう性が揺らいでいる。46万の署名全部を再審査した方がいい」。10月19日の市選管委員会では委員から、すべての署名のチェックを求める意見まで出た。「受任者名が書かれているものまで疑問視できない」との反論もあり、受任者欄未記入の署名簿をすべて審査することでまとまった。

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 署名活動開始後、選管事務局には市議から「違法収集の話がある。委員に伝えてほしい」といった情報提供が相次いだ。市議の間には「受任者名のない署名が10万以上ある」との情報が発表前に伝わっていた。市選管委員4人のうち3人が元市議。支援団体は「中立性に疑問がある」と訴えるが、自らも元市議の伊藤委員長は「法に沿って公平中立に審査するだけ」と言う。

 地方自治に詳しい児玉克哉・三重大教授(社会学)は「市選管委員に市議OBがいることには議論があるが、疑問のある署名が一定規模出た以上、確認しようとする姿勢は間違っていない。議会が市民に信任されるかどうかが焦点で、選管に抗議すると問題がぼやける。支援団体は堂々とチェックを受けてもらいたい」と話す】

 無効率24%、票数10万越えってのもスゴイですし、法定数と有効署名数のあまりに微妙な数の差もまた気になるところですけど、そもそも支援団体側が署名を集める段階でキッチリやっていれば、票が有効だの無効だのといった話は出てこなかったんじゃありませんかねぇ(「受任者が担当区以外の署名集めをしていた疑いあり」などという報道も聞いた事がありますし)?あ、まぁ「署名の重複」ってのは署名した人間個人の問題ですけど。

 とりあえず明日から異議申し立てが始まるという事で、法定数までの差が2000人程度というところでは最終的にリコールは成立するんでしょうけれど、支援者側の不備も疑われるところで「民主主義の恐るべき危機」とか言うのはどうかと思いますよ市長殿?

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