東京新聞コラム2/28~子は親を見て育つ
【小学校三年生のテストの時間だった。隣の席の子の答案用紙をのぞいていたら、若い女性の担任の先生と目が合った。悲しげな顔を見たとき、やってはいけないことなんだ、と子ども心に刻まれた▼千三百年続いた「科挙」の歴史がある中国で、百年前に使われたカンニング用の豆本が見つかっている。針の頭ほどの約八万字が六十八ページ分書き込まれていた。虫眼鏡がなければ読めないような本をつくる執念には圧倒される▼一度もカンニングをしたことがない、と言い切れる清廉潔白な人ばかりではないと思うが、京都大学で発覚した入試問題の流出は、善意の第三者を利用した意味でも許し難い不正だ▼試験時間中に、インターネットの掲示板に「塾で出された」と装って試験問題が投稿されていた。回答者は本物の入試問題とは夢にも思わなかっただろう。早稲田大などでも同じ手口の不正があったようだ。受験生たちの憤りは当然だ▼韓国では二〇〇四年、日本の大学入試センター試験に相当する試験で、携帯メールを使って解答を送信した組織的なカンニングが発覚。いずれ日本でも、と予想されていた▼カンニングはcunning(ずる賢い)を語源とする和製英語。ずる賢く大学の門をくぐっても、明るい未来があるとは思えない。実行者は特定されるだろう。自ら大学側に名乗り出て、謝罪したほうがいい】
昨今「カンニング」という言葉を聞いて、いの一番に思い出されるのは、我らが日本国のリーダーであるところの菅首相ですかね。今月9日に行われた党首討論の折、「ずる賢い」とかいう以前の内容のカンペを持ち込んでいた事が週刊誌によって発覚し、ネットでは「菅ペ」「菅ニング」などと笑いのタネになりました(ネット以外ではほとんど話題になっていないんですね、麻生さんの時はさんざん言葉尻をとらえて政権批判をしていたマスゴミの皆様方が報じないものですから)(本来なら笑える話でもないんですけど)。
【参考】菅首相 党首討論に「×詰問 ○真摯に」などのカンペを持参
【「菅ペ」の内容】
×アンサー・タイム
○クエスチョン・タイム!
×詰問・追及・攻撃(手書 ×対決・ケンカ)
○真摯に議論したい姿勢でお尋ね
×感情(怒り・苛立ち)を表に
○感情(本当に進めようよ!)を表に
×無難に乗り切る時間にしよう
○国民に示す時間にしよう
×政策の比べあい
○リーダーの器の比べあい
(どちらが国を託すにふさわしいか)
国民に見せたいイメージ
★「大局を見つめる菅」 vs 「政局しか見ない谷垣」
★「真剣に議論を呼びかける菅」 vs 「拒む谷垣」
★「国を考えてる民主」 vs 「党を考えてる自民」
★「菅の質問に答えず、言いたい事を言(以下不明)
昨年11月、APECでの胡錦濤との首脳会談の折にも、メモ棒読みで国民を呆れさせた前科のある菅首相。世に「子は親(大人)を見て育つ」という言葉もありますけど、当代の代表であるところの一国の首相がこの体たらくなのに、大人は一体どんな言葉でもって子どもたちのカンニングを諌める事ができるというのでしょう?9億円の所得を隠していた前首相といい、他にも様々な問題を起こしながらほとんど責任を取らない政治家連中といい、ホント民主党がずうずうしくも政権の座にのさばっている限り、日本に明るい未来があるとは思えませんな。
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