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2011年6月14日

圧倒的大差の理由

イタリア国民投票、原発反対票94%に

【イタリアで12、13日に行われた原発再開の是非を問う国民投票は14日、開票作業が終了し、内務省によると、投票率は54・79%、原発再開への反対票は94・05%に達した。国民投票は成立した。

 伊ANSA通信によると、ベルルスコーニ首相は13日、「政府と議会は結果を完全に受け入れる義務がある」と述べ、「原発再開反対」の民意に従う意向を示した。

 2008年に政権復帰した同首相は原発再開方針を表明したが、福島第一原発事故後の反原発世論の高まりが国民投票にも反映された。原発推進派は与党側の棄権の呼びかけに応じ、投票を見送ったとみられる。

 国民投票では首相らに与えられている公判出廷免除の特権の是非も問われ、「免除反対」の民意が確認された。ベルルスコーニ首相は未成年買春罪と職権乱用罪などに問われている】

>原発推進派は与党側の棄権の呼びかけに応じ、投票を見送ったとみられる

 「原発反対票94%」という数字だけ聞けば確かに「圧倒的大差」と言えるでしょうけど、投票率が5割を切った場合不成立となるイタリアの国民投票のシステムを考えますと、要は多くの賛成派が票を入れなかった故の結果という可能性もあるでしょうね。記事中に出ている数字を元に、未投票の人は基本賛成派、ただしその中にも100-94.05=5.95%は反対派がいたと仮定して計算すると、全体としての数値は賛成45.78%、反対54.22%といったところでしょうか。

 まぁ、これでも反対派が5割を越えているワケですので、大勢に影響は何もないんですけど、ただ「そうしたシステム上表れた数字」である事をちゃんと言わずに「国民投票は成立しました!圧倒的大差です!」とマスゴミが報じるのはどうかと思うのですよ。私の計算が確かならば、実際の賛否は大差どころかかなり拮抗しているはずなのですがね…。

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