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2011年10月13日

東京新聞社説10/13~無能あるいは自殺志願者

TPP 攻めに転じ交渉に臨め

【環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加をめぐる本格論議が始まった。参加は「親米経済圏」入りを意味するが、台頭する中国からも目をそらすべきでない。交渉には複眼的な通商戦略が不可欠だ。

 一刻も早い交渉入りを求める経済産業省、「農業が壊滅する」と消極的な農林水産省。貿易交渉のたびに演じられるお決まりの対立劇だ。野田佳彦首相は収拾を念頭に「農業と経済連携の両立を図りたい」と語った。

 十一月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)での参加表明を目指すなら「食と農林漁業の再生実現会議」の中間報告の柱である農業経営の大規模化など、首相のいう両立策を大胆に描くべきだ。

 農業再生の実現性が見えてくれば、攻めの交渉がしやすくなる。

 現在、TPPはチリなど二〇〇六年の発効時の四カ国に米国や豪州などが加わり、九カ国で拡大交渉が進められている。例外なき関税の撤廃が原則だが、その掛け声をよそに米国は自国農民の反発を恐れ、豪州などから輸入する砂糖や乳製品を関税撤廃の例外にするよう弱みをさらけ出している。

 それが貿易交渉の現実だ。日本のコメも例外要求は可能であり、交渉の際の選択肢になり得る。

 併せて、交渉を主導する米国の戦略を見据えねばならない。アジア各国の貿易量は一九九〇年以降、約三倍にも急増した。米国はそのアジアに照準を合わせ、TPPを橋頭堡(ほ)に二十一の国・地域で構成するAPECと合流し、中国も加わる壮大なアジア太平洋貿易圏構想を視野に入れている。

 オバマ大統領が打ち出した、今後五年間で輸出を倍増し二百万人の雇用を創出する戦略の向かう先であり、リーマン・ショックを境に低迷する経済の復活が狙いだ。

 しかし、日本のTPP参加は日米同盟の強化に資するだろうが、通商政策も米国の後追いでいいのか。米国と自由貿易協定(FTA)締結で合意した韓国は独自に中国との接近を試みている。今や中国は日本最大の貿易相手国であり、見過ごせる存在ではない。その中国とは五月の日中韓首脳会談で三カ国間のFTA予備交渉を加速させることで合意した。

 日中韓協定を結べば、存在感を強める中国に模倣品撲滅はじめ、知的財産権などの規約順守を促すこともできる。米国の狙いにも合致し、日米関係の強化につながるだろう。TPP交渉入りの論議は、なきに等しい日本のFTA戦略を再構築する好機でもある】

 TPPについて、国内メディアの論調を大別すると「全国紙は賛成、地方紙は反対」という感じになるそうです。地方紙の反対はTPP参加に伴う地方経済への影響を懸念しての事らしいですが、一方で全国紙の賛成は各社の観念的なもの(右寄りのところは親米の立場、左寄りのところは「地球市民」的な立場)からきているとの事で。首都圏近郊のブロック紙である東京新聞(及び、中京圏の中日新聞)はどうやら全国紙的な立場をとっているようですが、どちらの議論がより現実的なものでしょうか?そもそもTPPとは「自由に商売するために、農業をはじめとするあらゆる分野の障壁を撤廃しましょう」というものであるワケで、ガチガチの規制によって権益を確保しているクセにこれに賛成しているマスコミは、自殺願望があるか無能かのいずれかでしかないと私は思うのですが。

【参考】アメリカが本気で日本経済植民地化を推進中(「U-1速報」様)より抜粋

【519:日出づる処の名無し:2011/10/09(日) 16:32:26.12 ID:PMPaLVDK

 転載だけど…

 ニュージーランドのオークランド大学 ジェーン・ケルシー教授によるTPPの問題点
 
http://tpp.main.jp/home/ 

 ・TPPの協定内容は全てアメリカの議会によって承認されなければならない
 ・交渉参加国はASEANと自由貿易協定を締結している。つまり障壁があるのはアメリカ
 ・マイクロソフトはTPPによって知的財産権保護のためDLファイルの有料化を提言している。グーグルはそれに反対している
 ・外資投資による土地・資源などの資産購入について制約を緩和する内容も盛り込まれている
 ・漁業権などを外資に購入された場合、漁業で成り立っているような地方の地域への悪影響は計り知れない
 ・日本の国営貿易会社(主に農産物)に対し、すでにアメリカは反競争主義だとクレームをつけている
 ・公共工事において外国企業の入札参加の権利を要求している。日本では復興事業に多大な影響が考えられる
 ・アメリカは遺伝子組換作物について特に強い要求を提案している
 ・TPPの基本的考えは発行後10年以内に例外なく関税をゼロにするものであるが、アメリカは農業について譲歩していない
 ・ニュージーランドの乳業、オーストラリアの砂糖についてアメリカは一切譲歩しないと名言している
 ・パブリックコメントや意見募集において、外国企業も発言可能になるように求めている
 ・TPPの交渉内容は署名されるまでは非公開である
 ・TPP加盟国の義務は他の加盟国にも強制される
 ・投資家にはその国への政策的助言に参加する権利が与えられる
 ・規則や義務の変更はアメリカ議会の承認が必要となるため、極めて困難である

 という、頭がクラクラするような内容らしいぞw】

 東京新聞の社説は「アメリカは乳業や砂糖について『関税を撤廃しない』と言ってるんだから、日本も同じ事を言えるはずだ」みたいな文章を書いてますが、たとえルール作りに参加したところで、日本もそれができるという可能性はなさそうですね。つーか日本他TPP加盟国が「アメリカのお客様」になる未来しか見えないんですけど。だいたい日本製品って、そうでなくても超円高と放射能という2つのハンデを抱えてるのに、昨今の世界情勢下において、関税がなくなるくらいでこれ以上の伸びしろが期待できるもんなんですか?

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