東京新聞社説11/30~基地よりも女性蔑視が重大ですか?
【在日米軍基地の74%が集中する沖縄県。その基地負担軽減に汗を流すべき官僚になぜ、県民を蔑(さげす)むような発言ができるのだろう。配慮を欠くというよりも、それが政府の本音だからではないか。
その発言は二十八日夜、那覇市内の居酒屋で行われた記者団との懇談で飛び出した。発言の主は防衛省の田中聡沖縄防衛局長。
一川保夫防衛相が米軍普天間飛行場の代替施設として名護市辺野古に新しい基地を造るための環境影響評価書を年内に提出すると断言しない理由を聞かれ、「(女性を)犯す前に『これから犯しますよ』と言いますか」と発言した。
懇談には沖縄県政を担当する県内外九社の記者が出席。記事にしないオフレコが前提の発言だったが、地元紙の琉球新報が二十九日付朝刊一面トップで伝えた。
「公的立場の人物が人権感覚を著しく疑わせる蔑視発言をした。慎重に判断した結果、オフレコだったが、県民に知らせる公益性が勝ると考え報道した」(普久原均編集局次長)という。
発言の重大性を鑑みれば報道するのは当然だろう。まずは琉球新報の報道姿勢を支持する。
移設手続きを女性暴行に例えるのは女性蔑視にほかならない。
そればかりか、普天間飛行場の返還協議が一九九五年の米海兵隊員による少女暴行事件を契機に始まった経緯を承知していれば、女性暴行を例に引く発言などできるはずがない。更迭は当然だ。
もっとも、防衛官僚からそうした発言が飛び出すのは、人権感覚の欠如はもちろん、米軍基地は沖縄に押し付けて当然という政府の傲慢(ごうまん)な姿勢があるからだろう。
沖縄居座りを求める米政府の顔色をうかがい、沖縄県民とは向き合おうとしない。普天間の国外・県外移設を提起する努力もせず、辺野古への県内移設しか選択肢はないと強弁する。これではどこの政府かと言いたくもなる。
日本政府よりも米知日派の方が状況をより正確に認識している。
ナイ元米国防次官補は米紙への投稿で県内移設は沖縄県民には受け入れがたく、米海兵隊の豪州配備は「賢明」と記した。モチヅキ米ジョージ・ワシントン大教授らは米CNNへの寄稿で在沖縄海兵隊の米本土移転を提起した。
日米両政府は県内移設がもはや困難だと率直に認め合い、新たな解決策を探り始めてはどうか。それが日本政府には、沖縄県民の信頼を回復する唯一の道である】
【田中聡沖縄防衛局長の不適切発言を巡る、防衛省の聴取結果は以下の通り。
◇
居酒屋での記者との懇談において、評価書の準備状況、提出時期等が話題になり、私から、「『やる』前に『やる』とか、いつ頃『やる』とかということは言えない」「いきなり『やる』というのは乱暴だし、丁寧にやっていく必要がある。乱暴にすれば、男女関係で言えば、犯罪になりますから」といった趣旨の発言をした記憶がある。
自分としては、ここで言った「やる」とは評価書を提出することを言ったつもりであり、少なくとも、「犯す」というような言葉を使った記憶はない。
しかしながら、今にして思えば、そのように解釈されかねない状況・雰囲気だったと思う。
私としては、女性を冒とくする考えは全く持ち合わせていないが、今回の件で女性や沖縄の方を傷つけ、不愉快な思いをさせたことを誠に申し訳なく思い、おわび申し上げたい】
仮に琉球新報の報道が真実だったとして(1次ソースの琉球新報が反日的なスタンスのマスコミで、しかも取り上げたのが酒席でのオフレコ発言ってところではねぇ…)、確かに言葉選びには注意が足りなかったかも知れませんけど、発言の内容はむしろ沖縄を説得するとか、そういう努力をせずに基地建設を進めようとしている一川や政府のやり方に異を唱えるもの、つまりは沖縄を蔑むどころか沖縄の側に立ったものであるように私には思えるのですが。それをアホの琉球新報記者が「女性蔑視の発言」と受け取って過剰に反応したのか、あるいは防衛局長という基地移転に関わる人物を吊るし上げようとしたのかは判りませんが、オフレコを破って無理やり記事にしたのではないかと。
正直、事実がはっきりしていない中でのこの騒ぎは、沖縄も野党もマスゴミも度が過ぎているように感じます。東京新聞さん、ただの一個人の発言が「あれは政府の本音」とか「信頼回復の唯一の道は『県内移設は困難』と認める事」とか、それはちょっと飛躍し過ぎじゃありませんかね?ちょっとおかしな決めつけが多いんじゃないかと…。
>日本政府よりも米知日派の方が状況をより正確に認識している
例えば韓国にとっての「知韓派」と言うと、それは「韓国に都合のいい発言をしてくれる日本人」なんですけど、ここでの「知日派」ってのはどういう意味なんでしょうか?
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