東京新聞コラム1/24~東京新聞のうそを見破る
【昨年夏の電力危機キャンペーンは記憶に新しい。政府や電力会社は企業や家庭に節電を強く要請した。ただし、その内実はお粗末だった▼平均的な家庭は大型エアコン二・六台が動いて、留守中でもペットのために三分の一はエアコンを切らない…。そんな現実離れした東京電力の想定に基づき、資源エネルギー庁は夏のピーク時の予想を発表していた▼結局、昨年の夏、東京電力で供給力に占める使用率が90%を超えたのは一日だけ。自動車業界などの輪番操業、企業や家庭の節電の努力も大きかったと思うが、推計が最初から「どんぶり勘定」だったのだから当然だろう▼今年の夏も最大電力需要に9・2%不足するという試算が昨年公表された。ところが、この試算とは別に、電力には最大6・0%の余裕があるという試算も菅直人首相(当時)に報告されていたことが明らかになった。再生可能エネルギーによる発電などを加味した数字だ▼2・8%の余裕があるとする試算もあったが、いずれも公表されなかった。最も電力需要が切迫する試算以外は隠されていたことになる。原発に依存せずに昨年の夏を乗り切ったことを考えると、9・2%の不足という数字は信じ難い▼どうしても原発を動かしたい人たちが、電力不足をあおりたてる数字をこれからも出してくるだろう。そこに潜むうそを見破っていきたい】
どうしても原発を止めたい人たちが、一生懸命「電力は足りている」と煽りたてているようですね。自分たちがそういう世論操作をやっているから、きっと相手も同じような事をしているのだろうと、そう思い込んでるんでしょうかな?
しかし、このブログでは何度も述べてますけど、夏場の電力供給が間に合ったのは「電力会社が原発で作れなくなった電気を、別の発電方法で埋め合わせたから」なのですよ。従来の発電量から原発の発電量を差し引いた、その残りの分で日本全国の企業や家庭の使用電力が賄えたのなら、それは「電力は足りていた」と私も納得できますけど、実際には火力発電で電気を補うための燃料輸入増により、各電力会社も日本の貿易額も赤字を出しているくらいなんでしょうが。赤字を出してまで頑張らなければ電力を賄えないなんて、そんなのは「電力は足りている」などと言えませんし、そもそも電力供給量が十分であるなら、電力料金の値上げなんて必要ないのでは?
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