東京新聞コラム1/31~決まりに従うのは社会の基本
【千人近い生徒全員の名前と顔を覚え、校門で気さくに声を掛ける高校の校長はまずいないだろう。退職する時、卒業生全員から寄せ書きを贈られた熱血教師は、あることがきっかけで教育現場から排除されてしまう▼東京都立三鷹高校の校長だった土肥信雄さんは二〇〇六年、職員会議で教師が挙手して採決することを禁じる都教育委員会の方針に異を唱えた。二度と戦争をしないために最も重要なことだ、と生徒に語っていた「言論の自由」が奪われることへの危機感からだった▼定年を迎えた〇九年、ほぼ全員が採用される非常勤教員の試験で不合格になった。すべての項目で最低のC評価。都教委に歯向かったことへの報復であることは明らかだった▼「不採用は不当」と土肥さんが都教委を訴えた訴訟の判決がきのう、東京地裁で下された。結果は敗訴。結論が先にあり、理由を後からくっつけたような説得力のない判決だった▼東京や大阪では鋳型にはめ込むように「お上」に従順で物言わぬ教師をつくることに躍起になっている。そんな流れに歯止めをかけるどころか、助長する判決を連発する司法の責任は重い▼三年前の離任式で生徒から渡された「卒業証書」にはこう書いてある。「教育委員会の弾圧にも負けず本校所定の課程を修了したことを証する」。この“宝物”を胸に土肥さんは再び闘いを始める】
「挙手して採決することの禁止」がどうして「二度と戦争をしない」事に繋がるのかと言うのも、ほぼ全員が採用されるという非常勤教員の試験ってのも、一般の感覚からすれば理解し難いですけど、まぁ雇う側として「扱いづらい人間は雇いたくない」という感覚は納得できますね。生徒の顔と名前をいくら覚えたところで、そんなものは教員の評価項目とは関係ないと思いますので。
>東京や大阪では鋳型にはめ込むように「お上」に従順で物言わぬ教師をつくることに躍起になっている
「決められたルールは守る」ってのは、教師としてどうと言うより、人間が社会生活を営む中で最低限必要な部分だと思いますが。その中には「言いたい事を我慢する」ってのもあるでしょうよ?子どもたちにモノを教える立場の人間がそれくらいの事すらできないようで、果たしてその手本になりえるのかと。公務員なら個人の色を出したがる前に、公務員としての責務をしっかり果たして下さいよ。
>流れに歯止めをかけるどころか、助長する判決を連発する司法の責任は重い
司法が物事を公正に判断した結果、そういう判決が出たというだけの話でしょう?問題があるのは権利を独善的に解釈して振りかざす左巻きだと認定されたワケです。法に照らした判断であっても「気に入らないなら従わない」と言うのであれば、そもそも裁判に訴えるべきではありませんでしょう。東京新聞が懸命に実現を訴えてる原発の是非を問う住民投票だって、「決まった事に従わなくていい」なんてのがまかり通るなら、初めっからやる意味なんてないのですよ?
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