予断がダメとか言ってたような
【防衛省の真部朗(まなべろう)沖縄防衛局長が沖縄県宜野湾市長選挙(十二日投開票)に絡み、職員に対し、選挙介入と受け取られかねない「講話」を行った問題で、防衛省は二日午前、真部氏の「講話」の発言内容を公表した。真部氏は特定の候補予定者を支持する発言は行っていないが、米軍普天間飛行場移設問題に対する二人の立候補予定者の主張を対比して説明するなど、自民、公明両党が推薦する佐喜真淳県議への支持を言外に促す内容になっている。
発言内容は同日午前、衆院予算委員会理事会に提出された。これによれば、真部氏は共産、社民、沖縄社会大衆の三党が支持する伊波洋一元市長と佐喜真氏が出馬を予定していることを説明。真部氏は、両氏とも普天間飛行場の県外移設を主張しているものの、伊波氏は「県内移設反対、早期閉鎖、返還」、佐喜真氏は「現状固定化を断固阻止し、一日も早い危険性の除去と返還、跡地利用計画の強力な推進」をそれぞれ訴えていることを示して、双方の主張の違いを強調している。
その上で真部氏は政府が名護市辺野古への移設を目指している立場を説明。「特定の候補者に投票しなさい、と言える立場ではない」と言う一方、講話の全体として、佐喜真氏の方が普天間飛行場固定化を回避したい点で政府と考えが近いことを強くにじませている。
また、同市長選挙について「普天間飛行場を抱える自治体の直近の民意が示される場で、重要な選挙」と強調。職員に対して「ぜひ、投票所に足を運んでいただきたい。機会があれば、親戚にも投票所に行くようにお話しいただきたい」と求めている。
発言内容は真部氏の記憶などでまとめた。一方、田中直紀防衛相は同日昼、真部氏を呼び、国会内で直接事情を聴取した。田中氏は週内に同氏の更迭を含め、処分を最終決定する方針。また、衆院予算委員会は同日の理事会で、三日午後に真部氏を参考人として招致し、集中審議を行う日程を決めた】
「選挙介入と受け取られかねない」だの「強くにじませている」だの、この決めつけ感バリバリの文章は何でしょうかね(ちなみに、朝刊1面に掲載されている同じ記事には、より多くのこの手の表現が見られます)。東京新聞はこれまで、オザワ被告の強制起訴については「あくまで『推定無罪』の大原則が働いていることは十分に理解されねばならない」と繰り返し訴え、自社で定めている「事件報道ガイドライン」とやらの中でも「読者の予断や偏見を招くことがないよう注意します」などと述べておりますが、これらは結局自分たちの都合でどうにでもなるって事なんでしょうか?
過去何度も述べた事ですが、報道機関の果たすべき役割は「情報を過不足なく視聴者に提供する事」であって、そこから先情報の内容を精査・判断するのは受け手の仕事です。報道に携わる者が「読者の予断や偏見を招くことがないよう注意」するのは、ガイドラインなど作成するまでもない当たり前の話であるはずなんですが、ブレブレ東京新聞にとっては「そういう事」なんでしょう。その体たらくでよく、自民党政権時代の政治家を「発言がぶれている」などと批判できたものですね…。
…ところで、念のために東京新聞のウェブサイトでオザワ裁判に関連する語句をいくつか検索してみたところ、先に挙げた「推定無罪の大原則がどうたら~」という記事が削除されているようです。特に「推定無罪」の単語が使われた記事は1件も見つかりませんでした。最近の東京新聞はオザワに関しての論調がやや厳しくなってきたような感がありますが、まさか寝返った?
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