東京新聞コラム8/3~それでも「たかが電気」?
【子どもが大きくなるに従い、親は衰える。自然の摂理だ。だが、東京都内に住む北谷好美さん(54)の場合、それはむごい形をとった▼幼い娘が上手に歩けるようになっていくのに、自分は歩けなくなった。心は活発な母親のまま、その手でわが子を抱くこともできなくなる▼筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動神経の異常で呼吸することもできなくなる難病だ。人工呼吸器を着ければかなりの延命が可能だが、患者の六割以上が装着を拒んで死んでいく。自分の無力さ、家族の負担の厳しさ。北谷さんらの手記『生きる力』(岩波書店)は生きることの重さを教えてくれる▼閉ざされてきたALS治療の重い扉が、開いた。京都大などのチームがiPS細胞を使い、治療薬の素(もと)となる化合物を世界で初めて見つけたという▼iPS細胞の開発者としてノーベル賞候補に目される山中伸弥さんには、難病の患者さんから声が寄せられる。わが子の治療が大変な状況だというのに、研究者の健康を気遣ってくれる人がいるという。そんな優しさが、砂浜で針を探すような研究の力なのだろう▼北谷さんはメールで、近況を「発症から二十年経(た)っても『きっと治る』という思いがますます強くなっているのが不思議です」と教えてくれた。娘さんは今、十七歳。日本発の研究が、母娘が抱き合う夢をかなえてくれれば、と思う】
ここはもうぶっちゃけて書いちゃいますけど、電気がなかったら死んじゃいますよね?この人。反原発の側で「電気や経済よりも命が大事」とか言いそうな東京新聞が、どういう意図を持ってこの記事を書いたのかはさっぱり判りませんが(あるいは意図なんてないのかな?)、東京新聞はこのような「電気で命をつないでいる人々」に対して、それでも「たかが電気」みたいな事を言えるのですかな?確かに、そういう人々は全体から見れば少数でしょう、しかし東京新聞は国旗国歌の問題などについて「少数意見も尊重しろ」と主張してきたはずではありませんか?
まぁ、一方で東京新聞は脱原発について「多くの国民が脱原発を求めている!だから政府は脱原発に舵を切れ!」と、こちらでは「多数意見を大事にしろ」という主張をしてますからねぇ…。言葉の意味を使い分けて「いずれにしても我々の意見は尊重すべきものだ!」なんて、やってて恥ずかしいと思わないんですかアンタら。
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