助ける理由など何もない
【日韓通貨交換(スワップ)協定の拡大措置の破棄を求める声が強まっている。李明博(イミョンバク)韓国大統領の一連の外交上の非礼への対抗措置だ。
さてどうなのだろう。国際金融外交の舞台回しを長く務め傾聴すべき見識を有するX氏に聞くと「破棄あるべし」と言う。このひとは昨年、韓国の危機に際し、スワップ拡大の緊急性を当局に説いた人だ。だから意外だった。
ご存じのように、日韓スワップ協定は形こそ相互に緊急融資枠を設定する取り決めだが、実際は韓国の通貨危機への備えである。
昨年秋、欧州危機のあおりで韓国ウォンが売られ、韓国は通貨危機の瀬戸際に追い込まれた。それを救ったのが日韓スワップ枠の拡大だ。韓国への緊急融資枠を130億ドルから700億ドルに大幅増額した。日本が韓国を支援する意思を明確にしたため、市場は韓国を標的からはずした。
韓国財務省(企画財政部)には、この日本の計らいに感謝する人が少なくなかった。しかし、韓国の政治家やマスコミは「日韓スワップは日本側が頼んできたこと」「日本はウォン高にして輸出競争を有利にしようとしている」などと、事実と相違することを並べ立てる。
かの国に関しては「陰徳あれば必ず陽報あり」ということわざが通じない。この際、韓国の一般国民にもはっきり分かる形で、いかに日韓の経済関係がかけがえのないものであるか、知らしめたほうがいい。そういうのである。
X氏が韓国の関係筋に聞いたところでは、李大統領は少数の政治アドバイザーを重用し、その振り付けで暴走している。経済アドバイザーや経済官庁、さらに経済界は困惑しきっている。
韓国はサムスンや現代など競争力が非常に強い企業を有する。そればかりが報道されるが、実は国内預金が少なく金融部門が非常に弱い。韓国企業は成長するためには海外からの借り入れに依存するほかない。欧米金融機関の経営危機は韓国の資金調達にもろに響いてしまう。
つまり、韓国は国際金融界の変動に弱い。韓国はこれまでウォン安の市場介入をしていると批判されてきたが、金融波乱があるととめどもない「悪いウォン安」になる危険を抱えているのだ。
通貨スワップ拡大の破棄で日本が困ることはない。国際社会に非難されることもないだろう。他方、韓国にとって通貨の防御力減少は打撃だ。しかし、これは微妙な手際の必要なゲームになる。
韓国が通貨有事になっても今度は知らん顔ということ? できる?】
日本自体が多額の借金を抱え、震災からの復興も道半ばでまだまだおカネがかかるところだというのに、どうして自爆同然で悪くなった余所の国の経済まで面倒見てやらなければならないんです?それとも変態新聞は、まだまだ支援を求めている被災者に対して知らん顔するんですか?
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