つけ入られるスキ
【海軍兵学校を卒業し、特攻要員として敗戦を迎えた岩島久夫さん(86)が広島に入ったのは、原爆投下の二日後だった。焼けた皮膚を垂れ下げた人、息絶える寸前の人たちが水たまりに体を浸し「水をくれ」とうめく地獄絵が広がっていた▼戦後、米国政治を研究、防衛研究所戦史部長も務めた岩島さんは、米国防総省などの友人にも被爆地の惨状を伝えてきた。「核アレルギーはどんなに強くても強すぎることはない」。体験に基づく信念に米国の知己は耳を傾けてくれたという▼かつて、岩島さんから米国で学んだ「法則」をうかがったことがある。ある国の「脅威度」は政治的距離に比例する。政治的距離は、カネや人、モノなど交流の量に反比例するという。その法則は東アジアで揺らいでいるように見える▼韓国の李明博大統領は竹島への電撃訪問に続き、天皇の訪韓に関して外交儀礼をわきまえない発言を重ね、日韓のきしみは一層大きくなった。香港の活動家は、海上保安庁の制止を無視し、日本領土である尖閣諸島の魚釣島に上陸した▼貿易や観光などの交流の大きさを考えれば、日本と韓国、中国との政治的距離は近く、脅威度は低いはずなのに、時計の針は未来を刻まない▼政治的な距離が縮まらないのは、六十七年たっても衰えない戦争や植民地支配の苛烈な記憶があるからだ。領土問題の根源である】
【およそその国の言語の形成に献身するほど愛国的な行為は他にあまりあるまい。たとえば初の近代国語辞典「言海」を編んだのは大槻文彦だ。彼は教育勅語の愛国心のくだりの文法の誤りを指摘して国の役人を困らせたが、疑いなく愛国者である▲史上初の本格的英語辞書は18世紀英国の文学者サミュエル・ジョンソンが独力で上下2巻を3年間で書き上げたという。ちなみに近代フランス語の辞書作りは、アカデミーの学者40人がかかりっきりで40年かかったとか▲「計算すれば3対1600、これがフランス人と英国人の能力の比じゃ」は当人の言葉だ。英国は偉業に年金支給をもって報いたが、彼は受け取りをためらった。辞書の「年金」の項は「通常英国では祖国を裏切る政府の手先への謝金と解されている」とあったのだ▲この愛国者にして「愛国主義はごろつきどもの最後の隠れ家だ」という名言がある。どうも愛国主義者と愛国者とは必ずしも同じではないようだ。尖閣諸島に不法上陸して日本当局に逮捕された香港などの反日活動家の事あれかしの暴挙を見て思い出した名言である▲中国国民の反日感情をあおりたて、日中の相互依存関係を破壊しようという活動家たちだ。その愛国主義も底が知れよう。古今東西、排外的な愛国を唱える人々が国を愛するより、国内の政敵を売国奴呼ばわりしてその力を奪うのに熱心だったことも思い起こされる▲ここは「隠れ家」から騒動の火を広げようとする連中の思惑をなんとか封じ込めたい。日中間の安定した関係なしにはお互いの繁栄もないことを知る愛国者たちを窮地に追い込んではいけない】
>貿易や観光などの交流の大きさを考えれば、日本と韓国、中国との政治的距離は近く、脅威度は低いはずなのに
>日中間の安定した関係なしにはお互いの繁栄もない
アメリカとは長い間、中韓以上に貿易や観光などのやり取りも多く、政治的距離も近かったはずなのに、お前らサヨクは安保だの基地だの核だのとこれまで散々アメリカを批判してきたんでしょうが。信頼に値する要素がアメリカよりずっと少ない中国や韓国を、何故お前らは重要視したがるんです?だいたい「お互いの繁栄がどうたら~」なんてサヨク的な(日本的とも言えるかも知れないが)思想が、「自国の利益を最優先に考える」という外交の基本を忠実に守る他国に対し、つけいるスキを与えているんでしょうが!
>政治的な距離が縮まらないのは、六十七年たっても衰えない戦争や植民地支配の苛烈な記憶があるからだ。領土問題の根源である
条約で最終的に解決済みの問題をいつまで経っても「記憶がどうの~」などと蒸し返されましてもねぇ…つまり竹島を巡る領土問題ってのは、韓国側の意識が諸悪の根源という認識でよろしいのでしょうか?
>日中間の安定した関係なしにはお互いの繁栄もないことを知る愛国者たちを窮地に追い込んではいけない
どちらの国の「愛国者」に対して呼びかけているのか判然としない文章ですが、少なくとも日本において、日本という国に愛着と誇りを持っていない連中を「愛国的」とか何とかとは呼びませんので。その前提に従えば、変態記事の毎日を始め、サヨクはすべからく愛国者ではありませんなぁ。
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