東京新聞コラム9/18~お前らは生活でも応援してろよ
【身分に縛られた社会だった江戸期、それを乗り越える道はわずかに開かれていた、と司馬遼太郎さんは指摘する。武術と学問の世界だ。武術の流祖のほとんどは農民出身で、学問も事情は同じだった▼著名な学者のうち旗本出身者は皆無に近いのではないか、と司馬さん。学者の大半は、農民や諸藩の下級の士・卒の出身で前途に何の保証もない次男、三男たちだったという▼「学問にせよ、武術などの技芸にせよ、この一筋の綱にすがりつく以外に餓(う)えから脱出することができないという恐怖感がひとびとを刻苦勉励へ駆りたてていたといえるし、逆にいえば最初から煖衣(だんい)飽食を約束されている境遇の者に堪えられるものではなかった」(『ある運命について』)▼永田町は党首選の真っ最中である。次期首相に近い自民党の総裁候補は、五人とも大臣経験者の父親を持つ世襲議員。世襲でも有能な議員は多いが、他に人材はいないのか、と言いたくもなる▼二〇三〇年代に「原発ゼロ」を打ち出した政府の方針にはそろって否定的だ。政権を奪還したら白紙に戻すのだろうか。世論の多くが支持する将来像を随分、軽く考えているらしい▼尖閣諸島の問題でも、勇ましい発言が目につくが、武力衝突を避けるための具体策は誰も示さない。政府の対応を批判するだけでは無責任だ。タカ派度を競い合っている場合ではない】
>次期首相に近い自民党の総裁候補は、五人とも大臣経験者の父親を持つ世襲議員。世襲でも有能な議員は多いが、他に人材はいないのか、と言いたくもなる
今頃世襲批判とかされましても、民主党政権下でさんざん「世襲ではないけれど無能」という議員の姿を見せられた後ではねぇ…民主党にこそ「他に人材はいないのか」と言ってやってはいかがですか。
>二〇三〇年代に「原発ゼロ」を打ち出した政府の方針にはそろって否定的だ。政権を奪還したら白紙に戻すのだろうか。世論の多くが支持する将来像を随分、軽く考えているらしい
果たして本当に「世論の多くが支持する将来像」なのかどうかも謎ですけど、そもそも政治ってのは現実を見据えながらやるもんですからね。現政府の方針とやらがそこをちゃんと考えた上で出されたものかどうか、ハッキリ言って疑わしいです。
>尖閣諸島の問題でも、勇ましい発言が目につくが、武力衝突を避けるための具体策は誰も示さない。政府の対応を批判するだけでは無責任だ
「冷静に対話を」とか言いっ放しにするだけで何の具体案も示さないアンタらも大概無責任ですが。
…つーか、アンタらが自民が嫌いなのは判ってますから、大人しく主張の近い民主や生活を応援してろという話ですよ。まぁ、連中を次の選挙で有権者が支持してくれるかどうかは別ですがね…。
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